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東京高等裁判所 昭和53年(ネ)305号 判決 1978年7月04日

控訴人(附帯被控訴人)

平田寿

右訴訟代理人

古明地為重

被控訴人(附帯控訴人)

浅野晟

右訴訟代理人

高木壮八郎

主文

本件控訴を棄却する。

本件附帯控訴に基づき、原判決主文第二項を次のとおり変更する。附帯控訴人(被控訴人)は附帯被控訴人(控訴人)に対し、金四一万一、七〇一円及び内金三六万一、七〇一円に対する昭和五〇年九月二五日から、内金五万円に対する本判決確定の日から各支払済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。

附帯被控訴人(控訴人)のその余の請求を棄却する。

訴訟費用は第一、二審を通じてこれを十分し、その九を控訴人の、その一を被控訴人の各負担とする。

この判決は主文第三項につき仮に執行することができる。

事実《省略》

理由

一控訴人が昭和四五年九月二〇日午後四時五〇分ころ山梨県南都留郡河口湖町浅川三、六七一番の一先路上を自動二輪車(被害車)を運転し船津方面から河口部落方面へ向け進行中被控訴人の運転する普通乗用自動車(加害車)に接触し、控訴人が左肘挫創、頭部外傷を負つたこと(本件事故の発生)、被控訴人が右加害車を保有しこれを自己のためその運行の用に供していたことは当事者間に争いがない。したがつて、被控訴人は控訴人に対し、自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)三条により、本件事故により被つた控訴人の損害につきこれを賠償する義務を負うものである。

二控訴人が本訴において主張する損害賠償請求は、主として右負傷そのものに関するものではなく、その後に発生した精神分裂症に関するものであるところ、控訴人が右精神分裂症は右負傷に起因して発生したものと主張するのに対し、被控訴人はこれを争い、本件事故を控訴人の精神分裂症との間には相当因果関係がないと主張するので、まずこの点について判断する。

1  一般に、精神分裂病は医学上遺伝性精神病とされ、遺伝性素因のない者は後天的な原因により発病することはありえないものとされ、法制度上も例えば優生保護法別表第一のようにそれを遺伝性精神病としている。ただし、頭部外傷が脳機質に損傷を及ぼす程度に達した場合脳病変を生じ後遺症として性格異常を来たすことがあり、往々にして精神分裂病と誤診されることもあるが、これは精神分裂病と異なるものである。したがつて、本件事故後に訴控人が精神分裂病の発病をしたとしても、その直接的原因は控訴人の遺伝性素因にあるものといわざるをえない。しかし、事故による頭部外傷が精神分裂病発病の間接的誘因となることでも全く否定されているわけではなく、右外傷が精神分裂病の発病につきある程度の誘引力を有していたと認められる場合においては、両者の間に法的意味における因果関係を肯定すべきものといわなければならない。

<証拠>を総合すると、次の事実が認められる。

(一)  控訴人は本件事故により左肘挫創、頭部外傷を負い、事故当日から七日間に四日通院治療して外傷は治癒し、昭和四五年一〇月一日から同年一二月二四日まで左前腕骨不全骨折、頸部捻挫で柔道整骨師大沢和茂の治療を受け、その後山梨療養所では同年同月二六日から昭和四六年四月九日まで、昭和四七年三月二日から同年六月一九日まで、昭和四八年六月一三日から昭和四九年三月一六日までの三回にわたり、頭部打撲後遺症、精神分裂病様症状の病名で入院治療し、各退院後も引続き通院治療した。右山梨療養所の当初の診断書(医師吉田弘宗作成の甲第六号証の一)によると、「病名1頭部外傷、2性格障害、事故後頭痛を頻回に訴え、また、急性錯乱状態の様にあり家具をこわしたり暴れたりする様になつた。S・四五・一二・二七来院脳波検査の結果、意識障害の疑いあり入院し加療したが脳波上は軽度の改善を認めた。但し、性格上の問題については受傷前後の性格の違いがはつきりしない。昭和四六・四・九錯乱状態頭痛は消失し退院した。」との記載がある。

(二)  控訴人は昭和四九年三月一三日から昭和五〇年四月七日まで山梨県立北病院に通院治療し、将来も引続き通院治療を要するが、同病院の医師功刀弘は、控訴人は破瓜型と緊張型の中間位の精神分裂病であり、「精神分裂病は原因不明の疾患であるが遺伝的体質的素質の上に身体的心理的影響が加わつて発病すると一般に考えられている。従つて、発病前の種々の要素が綜合したものであり、この場合単に頭部外傷のみが唯一決定的な原因として関与しているとは考えない。しかし、本件においては、頭部外傷が重大な影響を与えたと考えている。なぜなら、外傷性の身体症状(頭痛など)と精神的症状(不眠など)が完全に治る前に、いやむしろ増悪傾向に引きつづいて急性錯乱状態となり、それが鎮静化したときに情意鈍麻を遺しているという経過があるからである。」としている(後遺障害診断の回答書―甲第一一号証の三。更に原審における証人功刀弘の証言)。もつとも、右病型は控訴人の年齢一九ないし二〇歳ころ発病し易いものであるが、これを考慮しても、なお右のことがいえるという。

以上の事実が認められる。

2  右認定事実によると、他に別段の証拠のない本件においては、控訴人の精神分裂病の発病については本件事故が間接的な誘因をなし、しかもそれがかなりの影響力を有していたものと認めるのが相当であり、そうである以上本件事故と控訴人の右疾病との間には因果関係が存することを否定しえず、前記1説示と合わせ考慮すると、不法行為上の損害賠償責任の関係においては、右起因力を三分の一と評価し、その限度における被控訴人の賠償責任を肯定するのが相当である。

したがつて、前記控訴人及び被控訴人の主張は、右の判断と牴触する限度でいずれも理由がなく、これを採用することができない。

三控訴人は、本件事故による損害中自賠責保険金の支払の対象とされた医療費の一部と症状固定後の後遺症による逸失利益の損害については、因果関係の割合による減額控除や過失相殺によるそれの対象となりえないものであり、右損害については右保険金の受領によつて清算、解決ずみであるから、本訴請求においてはこれを除外しており、したがつて本件における審判の対象とはなつておらず、右受領保険金を本訴請求における他の損害についての賠償債務の弁済に充当することも許されないと主張するので、この点について判断する。

1  本訴請求は、本件事故による控訴人の受傷が被控訴人の不法行為によるものであり、これによつて控訴人が被つた損害の賠償を請求するものであるところ、このように同一事故によつて生じた同一の身体傷害を理由として損害賠償を請求する場合における賠償請求権及び訴訟物は一個であり、訴訟上その損害賠償請求権の全部が請求されていると一部が請求されているとにかかわらず、因果関係の競合や過失相殺による割合的減額も、その損害の全額についてなされるべきものである(最高裁判所第一小法廷昭和四八年四月五日判決、民集二七巻三号四一九頁参照)。そしてこの理は、すでに被害者がその損害の一部について自賠責保険金による支払を受けていることによつてなんら左右されるものではない。自賠責保険金は、右因果関係の競合による帰責割合や過失相殺による減額等を考慮することなくその金額が決定され、かつ、支払われるが、それはあくまでも自賠責保険制度の立法政策によるものであつて、このことのために被害者の加害者に対する民法上の損害賠償請求権の額の決定上右支払にかかる分の損害に対する上記理由による賠償額の減額が排除されることとなるものでないことは明らかであるし、また右保険金は、その名目すなわちいかなる損害に対するそれとして決定され、かつ、支払われるかにかかわらず、前記民法上の損害賠償請求権との関係では一個の債権に対する弁済としてこれに充当されるものであり、これによつて右支払にかかる損害と他の損害とが分離され、法律上本来一個の損害賠償請求権がそれぞれ別の二個の請求権となるというようなことはありえないことである。それ故、本件において控訴人が自賠責保険金の対象とされた損害分を他の損害と切り離し、前者については前記因果関係の競合による帰責割合や過失相殺による減額の対象とはならず、この分は右保険金の支払によつて清算、解決ずみである関係上本訴請求から除外されているものであるとし、また右保険金の受領はいかなる意味においても本訴請求にかかる他の損害の賠償請求権に影響を与えるものでないとするのは、ひつきよう控訴人独自の見解に立脚する主張というほかはなく、採用の限りでない。

2  もつとも、右のように本訴においては一個の損害賠償請求権が訴訟物となつているとしても、控訴人は右のように本件事故による損害中右自賠責保険金の対象とされた医療費の一部と症状固定後の逸失利益の損害については本訴においてその賠償請求をしないというものであるから、本件事故による損害中右の部分については控訴人の請求するところでなく、したがつて裁判所もまたかかる損害の発生につきその請求なきものとして審理判断すべき拘束を受けるもののような観がないではない。しかし右は控訴人の誤つた法律上の見解に基づいて構成された主張であつて、控訴人のいわんとするところは、要するに本件事故による損害中右保険金の対象とされた部分についてはその認定損害の全額につき賠償義務を肯定すべく、かつ、支払われた保険金はその全額を右部分の損害賠償債務に充当されるべきものであるというにあり、したがつて控訴人の真意は、控訴人の右法律上の見解が是認されると否とにかかわらず右損害部分については全くその賠償請求をしないというのではなく、仮に右見解が容れられない場合には、予備的に請求の趣旨に掲げる金額の範囲において他の損害に関する賠償請求とあわせてこれについても損害賠償の請求をする趣旨であると解することができるし、またそう解すべきものと考える。よつて、以下においては右解釈に立つて損害及び賠償額を検討することとする。

四損害額内訳について

1  休業補償

<証拠>を総合すると、控訴人は別表一のとおり通院治療のため合計九九日(内左肘挫創、頭部外傷治療五五日)、入院治療のため合計四九二日休業のやむなきにいたつたこと、控訴人が「林山林」に勤務していた昭和四五年から同年八月まで九二日間のうち稼働日数七五日、支給額金一一万二、五〇〇円(一日につき金一、五〇〇円)の収入を得ていたことが認められる。したがつて、休業補償は金七二万二、六九〇円〔〕であり、その内精神分裂病関係は金六五万五、四三五円である。

2  医療費

前記二2冒頭掲記の各証拠を総合すると、別表一のとおり、控訴人の治療費総額金一三四万九、六九〇円であり、その内訳は、国民健康保険分金八七万〇、五三七円、控訴人の自己負担分金四七万九、一五三円であること、右自己負担分の内訳は精神分裂病治療費関係金四〇万二、〇九七円その余金七万七、〇五六円であることが認められる。

3  通院交通費

弁論の全趣旨によると、控訴人は各医療機関に通院するに際し一回分(往復)として少なくとも金三〇〇円を要したものと認められるから、これを別表の通院実日数九五日に乗ずると総額金二万八、五〇〇円を要したものであり、その内訳は、精神分裂病治療関係金一万三、二〇〇円(44×300=13,200)、その余金一万五、三〇〇円であること計算上明らかである。

4  逸失利益

控訴人がすでに自賠法施行令別表七級三号による保険金二〇九万円を受領していることは控訴人の自陳するところであり(各原本の存在と成立に争いのない甲第一〇号証の一、二からもこれを認めることができる。)、それは同法一三条、同法施行令二条の趣旨からみて、控訴人の労働能力喪失による逸失利益にあたるところ、他に特段の主張立証のない本件では、右額が控訴人の本件事故による労働能力の喪失による逸失利益額であると推認すべきである。

5 以上の財産上の損害額の合計は金三三二万〇、三四三円となるが、そのうち控訴人の精神分裂病関係は別表のとおり合計金三一六万〇、七三二円、その余金一五万九、六一一円である。そこで、右精神分裂病関係費金三一六万〇、七三二円中前記二2のとおり本件事故と相当因果関係が認められる三分の一相当額は金一〇五万三、五七七円となり、これと右その余の費用との合計金一二一万三、一八八円が本件事故と相当因果関係のある損害額である。

五過失相殺について

<証拠>を総合すると次の事実が認められる。

本件事故のあつた場所は、幅員約7.6メートルの国道七号線が船津方面から河口湖町方面に向つて河口湖沿いに左にカーヴしている地点であるが、控訴人は、当時自動二輪車後部荷台に実弟平田悟(一七歳。以下「悟」という。)を乗せ、ヘルメツトを着用し、時速約四〇キロメートルで右コンクリート舗装道路の自己の進行車線区分内中央附近を河口湖沿いに河口湖町方面に向つて進行していたが、右進行車線は対向車線程は混雑していなかつた。他方対向車線の状況は、自動車が数珠繋ぎになり走つたり止つたりしながら徐行していたが、被控訴人は乗用自動車を運転し、三台程前方の同僚車の後方に割込むべく前車を追越すためセンターラインを越えて控訴人の進行車線内中央寄りに入り込み、前車を殆んど追い越したが、すぐには同僚車後方に割込むことができなかつたため、やむをえず右乗用自動車の右側に幅員1.8メートル道路部分を残した地点に一時停止していた。控訴人は右乗用自動車を約二二メートル手前で発見し、約六、七メートル走行後急ブレーキを踏んだところ、当時路面にかなりの散水がしてあつたため、自動二輸車がセンターライン寄りに約七メートルスリツプした上、車輪を被控訴人運転の乗用自動車側に向けて転倒し、控訴人、悟の両名が自動二輪車に跨つたままの姿勢で路面を左斜前方に数メートル滑走し、その車輪後部を右乗用自動車前部フエンダー中央附近に接触した。

以上のとおり認定することができ、これを左右する証拠はない。

右認定の状況下では、被控訴人としては、前車を追越すにはセンターラインを越えて控訴人進行車線の中央寄りに入り込んで追越さなければならず、目的の前方に割り込むことが円滑にゆくとは限らず途中で一時控訴人の進行車線内に停止することもありえるものと十分に予測できたというべきである。そして、このように自己の進行車線内で追越すのではなく対向車線を使用して追越す場合は、対向車の進行が優先し、その進行を妨げない限度で許されるところ、右の状況では、対向車線内に一時停止し対向車の進行を妨害する虞れが大であるから、前車を追越してはならない注意義務を負うものというべきである。しかるに、被控訴人は右注意義務に反し追越の挙に出た過失があり、それが本件事故の原因となつたものである。

他方、控訴人の過失についてみるのに、控訴人のように自動二輪車を運転進行する者は常に前方を注視して運転進行すべき注意義務を負つているところ、本件地点は前記のように道路が控訴人の進行方向から見て左側にカーヴしているものの、湖畔沿いである関係もあつて前方の見透しはかなり良好であるから、控訴人が右注意義務を尽しておれば、控訴人が現実に停車中の被控訴人の自動車を認めたかなり手前の地点からその動静を認識できたはずであると認められるのに、控訴人は右義務を怠り漫然と進行を続け、その手前約二二メートルの地点に至つてはじめて同車に気づき、しかもこの場合においてもなお自己の進行左側の道路に約1.8メートルの空間が存していたので、注意して運転すればこの部分を安全に通過できたと考えられるのに更に六、七メートル進んではじめて危険を感じ、周章して突差に急ブレーキを踏んだため、折から道路面が水でぬれていた関係もあつてスリツプして本件事故にいたつたものであるから、これらの点からみるときは、控訴人には前方注視義務違反及び衝突回避措置懈怠の過失があつたといわざるをえず、この過失もまた本件事故の一因となつたものである。

そして、右の事実関係によれば、被控訴人及び控訴人の右各過失の本件事故に対する責任割合は被控訴人三、控訴人一の割合(控訴人二五%)とみるべきもので、その割合で損害額を相殺するのが相当で、この点の被控訴人の主張は右の限度で理由がある。これを前記五の財産上の損害金一二一万三、一八八円につき相殺すると、金九〇万九、八九一円となる。これが本来被控訴人が控訴人に対し負担すべき財産上の損害額である。

六慰謝料について

前記の各認定事実及び各説示ことに精神分裂病との因果関係、過失相殺、並びに、控訴人が何らの資産をも有していないこと(この点は弁論の全趣旨から認められる。)、自賠法施行令別表七級の保険支払額がその後の法改正により金二〇九万円から金六二七万円に増額されていること、その他諸般の事情を総合考慮すると、控訴人が本件事故により被つた精神的苦痛に対する慰謝料は金二〇〇万円とするのが相当である。

七弁護士費用

訴訟遂行のため当事者が任意に委任した弁護士に支払う費用は、相手方の抗争が不当である限度で相当因果関係があり認容すべきところ、本件の主たる争点は本件事故と控訴人の精神分裂病との因果関係にあり、その点では相手方の抗争には前記の限度で理由がありそれを越える限度で不当であり、前記各説示、認定事実からみると、被控訴人が控訴人に支払うべき弁護士費用は金五万円をもつて相当とする。控訴人のこの点の主張はその限度で理由がありその余は失当である。

八損害の弁済充当について

控訴人が自賠責保険金として、本件事故による損害のうち後遺症分金二〇九万円を受領ずみであることは前記のとおりであり、<証拠>を総合すると、控訴人が昭和四六年一〇月一三日本件事故による損害として自賠責保険金四五万八、一九〇円を受領ずみであることが認められる。被控訴人が控訴人に対し本件事故と相当因果関係のある損害として支払義務のある額は金二九五万九、八九一円(前記四の財産上の損害金九五万九、八九一円、同六の慰謝料金二〇〇万円)であるが、右保険金はその内入弁済(ただし弁護士費用の分を除く。)に充当されるべきものであること前記説示のとおりであるから、これを内入充当すると、被控訴人が控訴人に対し支払うべき本件損害賠償残債務額は金四一万一、七〇一円及び弁護士費用五万円を除く金三六万一、七〇一円に対する履行遅滞後の昭和五〇年九月二五日から、前記弁護士費用の金五万円についてはこれに対する本判決確定の日(右費用について被控訴人が履行遅滞の責任を負うのは判決確定の日と解すべきである。)から、各支払済に至るまで民法所定年五分の割合による遅延損害金である。<中略>

一〇よつて、控訴人の本訴請求は、右説示の限度で正当として認容し、その余は失当として棄却すべきところ、一部これと異なる原判決はその限度で失当であり、その余の部分は理由を異にするが結局同趣旨で相当である。したがつて、本件控訴は失当として棄却を免れず、附帯控訴人の本件附帯控訴は極めて僅かではあるが一部理由があることとなるので、原判決主文第二項を右説示の限度で変更することとし、訴訟費用の負担については、民訴法九六条、八九条、九二条を、仮執行の宣言については同法一九六条を適用して、主文のとおり判決する。

(中村治朗 石川義夫 高木積夫)

別表一、二<省略>

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